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4月16日の湘南戦は
Jヴィレッジ開催へ


 Jべにばなスポーツパークの芝問題が、ついに試合会場を動かした。
 スポーツ山形21は11日、4月16日J2ホーム湘南戦の会場を、福島県のJヴィレッジに変更して開催することを決定。当日夜、山形市のスポーツ会館で記者会見を開き、これまでの経緯を説明した。
 金村GMの説明、および記者との質疑応答は以下の通り。


金村勲GMの説明】

 4月16日、べにばなスポーツパークで開催予定の対湘南戦のホームゲーム会場変更について、ご説明申し上げます。
 これについては、Jリーグはじめ関係の方面と始終協議しながら検討をして参ったわけですけど、結論的に、4月16日のホームゲームの開催日の変更はなし。ただし、会場を変更して実施するという結論です。  私どもと致しましては、会場を福島・Jヴィレッジのメイン競技場で実施するということに致しました。これについてはJリーグとも協議しながら、また指導も受けながら、決定したという経緯がございます。ご案内の日程の中で、私どものひとつの検討のテーマとしては、当日の開催ができないかということ、もうひとつは、期日を別 に設定できないかということをいろいろ検討して参ったわけですけども、Jリーグからの指導等もありまして、4月16日、会場を変更しての開催という結論に至ったわけであります。

 私どもとしては、この16日に向けて、昨日(10日)まで、ピッチコンディションとか、いろんなことについて、施工業者などと協議を重ねてきまして、可能ならば、べにばなスポーツパークでの実施ということで鋭意努力をしてきたわけてありますけれども、皆様ご存じの通 り、過去2戦のピッチコンディションを踏まえて、さらに今申し上げたような16日の計画通 りの開催が可能かどうかということを検討いたしました。業者も大変なご努力をいただきましたが、昨日、私ども(スポーツ山形21)、そして施工業者、運動公園(公社)、三者立ち会いのもとにピッチの観察を行ないました。 これに対する結論として、(ホームの)1、2戦よりかなり改善されるという条件はありますが、加えて今後の芝の生育、それに対する影響等を考えたときに、ここでいったん会場を使用しない場合に、次の4月30日までは約3週間、気候条件が温暖化し芝の生育に好影響を与える時期の中で、しっかりと生育させて、以降の試合についてよいピッチ条件をつくり、いい試合、喜んでもらえる環境にするという観点から、会場を変更することが、選択肢として選ぶべきものだろうと考えたわけです。

 さらに、ピッチ条件に加えて、ピッチが良好であるということについて、必要なことは、選手の安全性の確保、もうひとつは、観客に与えるピッチの●●●に伴う●●●、そういうものの排除等もきわめて大事なことでありまして、ピッチの改善、そして選手、サポーターをはじめとした観客の皆さん、こういう方へのいろんな影響を考えまして、総合的に会場変更という選択肢に至ったということであります。 (●●●は聞き取れず)

 なお、今後の4月30日以降の会場については、予定通 り実施するということで考えております。
 理由については、すでに4月3日以降、ピッチ条件の暫定の改善作業に取り組んでいただいてますし、試合までさらにおよそ3週間の期間があります。さらに5月8日から28日までは、20日間試合(ホームゲーム)のない日があります。この時期はまさに芝の生育にもっとも適した時期であるということもありまして、この2つの期間を利用し、芝を完全な状態に近い、或いは完全になるような生育作業を続けながら、よいピッチ環境をつくって、いい試合を皆様にご提供したいと考えていると申し添えさせていただきたいと思います。



【質疑応答】
(ここからは敬語を省略しています)

――今回、会場を変えなければいけないというのは、クラブ判断か?  Jリーグから指導があったのか?

金村GM これはあくまでもクラブ判断の結果 。施工業者のご意見も大事であるし、4月8日にJFAの施設委員でJヴィレッジに派遣されている専門の方をお招きしてピッチの状況についての判断の指導をいただいた。それらを踏まえた結果 、「やる・やらない」は、まずは私どもの判断である一方、変更についてはクラブとして決定できるものではなく、Jリーグ、相手の湘南さん、それぞれの合意を得た上で成り立つもの。その作業を重ねて決定したということ。

――その方はどういう判断だったのか?

金村GM しっかりと期間を得てやるのが一番いいという判断で、これは私どもも同じ。いいピッチに仕上げるためには、天候の条件のいい5月8日から27日までの20日間で抜本的なことをやる。「どうしなさい」という指導は(施設委員の)立場上はできないが、「16日に使用すれば(ピッチの状態が)繰り返しになるだろう。大変難しい判断が迫られる」という感想的な話はあった。

――12月に芝の全面張り替えを行なった時点では、3月19日のホーム開幕に間に合うという判断だったのか?

金村GM 当然その通 り。ただ、皆さんご指摘の通り、十分な過去2戦ではなかった。これは大きな反省点として残っている。それをご理解いただきながら、今後の試合について、16日が地元でやれないというハンデはあるが、そういう状況が生じないための努力をするのはなぜか、と先のことを考えて判断した。振り返ればいろいろあるが、それは結果 であって、私たちは今後について最善を尽くすということをお認めいただくことでお答えとしたい。

――県内での開催は考えなかったのか?

金村GM 会場設定については、ベター論としては県内。具体的な候補地としては、過去に開催した鶴岡の小真木原、山形市陸上競技場の2つが考えられる。これについてはすでにJリーグからスタジアム条件を満たしていないということで現在開催していないが、今回は緊急避難的なこともあり、現地を視察した。しかし、ピッチコンディションはきわめて良好とは言い難く、結論として「不適」と判断した。

――小真木原と山形市陸を不適と判断した理由は?

金村GM これは諸々ある。大きなことでは、J2は1万人以上の収容能力があること、スタンドはベンチ式までは認められるが個席であるということ、芝の問題、加えてスタンドの問題、両チームの控え室や審判団の部屋など諸々の多用な部屋の不備。さらにピッチそのものの規格(短いなど)がある。現時点では改善がなされていないため、公認競技場としては認定できないというJリーグからの判断があった。山形市陸については、ピッチの規模については確保されているが、スタンドや仮設的な更衣室、階段を下りてピッチに行く構造、いろんなことで、総じて言えば規格を満たしていないという結果 になった。

――今回試合が行なわれるJヴィレッジのメインスタジアムは1万人入るのか?

金村GM Jリーグとしては、山形の予想外の大雪、低温から生じた要因があることでの緊急避難的な措置。規格については十分に満たしていない部分はあるが、この状況を勘案して、開催を認めるという判断をしたもの。

――特例措置ということか?

金村GM 特例だと思う。

――特例でも県内開催はできないというJリーグ側の判断か?

金村GM 根本的な問題は、選手が安心して大胆にプレーできることが一番。その条件を第一優先にして、その他の諸条件については16日に開催するということで、特別 に考えていただいたということ。まずはピッチがいいということを再優先させながら大きなご判断を(Jリーグから)いただいたと考えている。

――今回の決定の手続きとしては、モンテディオとして「Jヴィレッジでやりたい」とJリーグや湘南に伝えて、Jリーグが決定した、ということになるのか?

金村GM Jリーグも私たちの親であり、私たちの立場を考えていろいろご助言をいただいた。その中で、「Jヴィレッジをひとつの検討の対象とすることでどうだ?」というご助言・ご指導をいただいた。湘南さんについても、いろいろ協議を重ね、互いが歩み寄れる条件ということで容認いただいた。関係者とは可能な限り連携を取りながら、この決定をしたという経緯がある。

――最終決定権はモンテディオですか?

金村GM いえ、最終決定権はJリーグだ。

――サポーターの利便性を考えて、県外にしてももう少し近くの会場設定は考えていなかったのか?

金村GM おっしゃる通 り。横浜FCがホームとして使用しているあづま(陸上競技場/福島市)なども候補に挙げてあたってみたが、他の行事等の重複もあり、予定の変更ができないということで実現しなかった。当然、Jヴィレッジまで3時間(と長い時間が)掛かり、もうひとつは、試合を計画通 り実施するという狭間の中で非常に悩んだ。特にサポータには大変なご苦労を掛けるが、そのことも理解を得て実施したいと決断させていただいた。

――チケットの取扱については?

金村GM お手元のご案内に「詳細が決定次第、発表します」と書かせていただいた。

――会場を変えるということで、今回、対戦相手の湘南から何らかの要請があったのか?

金村GM 特にクレーム的なものはなかった。

――サポーターは自分の買ったチケットがどうなるかが一番の関心事。詳細が決定次第発表されるのはよく解るが、今現在どの程度まで進んでいるのか詳しく教えて欲しい。

佐藤桂吾 事業広報部長 今日現在、クラブの強化担当、運営担当者が現場に入り、座席の数や記者席の数、記者室、ENG(映像カメラ)のスペース等調査を行っている。チケットについては、水曜日(13日)の10:00からローソン、チケットぴあ等で販売する。すでに買い求められたお客様については、チケットは有効。すでに買い求められたうち、Jヴィレッジに行けないお客様については、ローソン、チケットぴあ等、お買い求めいただいた窓口での払い戻しになる。16日には天童のべにばなスポーツパークチケット販売所でも、当日ゲームは行なわれないが、ご案内を兼ねながら払い戻し作業を行なう。サポーターの皆様には大変ご迷惑をお掛けするが、サポーターの皆様のお力添えをいただきながらご案内ができればと考えている。ご協力をよろしくお願いしたい。

――前回のホームゲーム開催から今回の決定がなされるまでに、いつ、どういった話し合いがされたのか、詳しい経緯を教えて欲しい。

金村GM 私も日々、現場に足を運びながら、業者の改善作業の様子、今後の見通 しを話しながら進めてきた。4月2日からの2週間でかなり改善されるだろうという見通 しがあった。ただ、2戦の中で同じ箇所がやられている。そこの手当が、8日の松本さんのご助言、(16日の開催まで)ちょうど半分の時期の昨日の時点で、もしもの変更があればタイムリミットだろうと考え、昨日最終的な決定をした。

――今回、totoの対象試合になっていることが、開催期日を動かせなかった理由になったのか?

金村GM それは別 問題だと思う。期日変更に伴う過密スケジュールがある。代替日をどこに設定するかを考えると、5月のゴールデンウィークの過密スケジュールなど週3回試合というケースも出てくる。それは極力避けたいというのは私どももそうだし、Jリーグとしての考えでもある。totoも影響なしとは言えないが、むしろ過密スケジュールを避けたいということのほうが優先した。また、延期による順位 の暫定が続くということもあり、計画通りの開催がいろんな面での結果として影響が少ないだろうとの(Jリーグの)ご判断・ご指導も受け、私どもも同じように判断した。

――4月30日は、べにばなスポーツパークで開催するという方向に間違いはないのか?

金村GM 変更試合はこの次の16日のみ。30日以降は予定通 り実施するという考え。理由は、すでに4月3日以降、芝の整備についてご努力いただいており、現在も改善の兆しは見える。ただ、今回試合をしてしまってはせっかくの作業が元の木阿弥になる。内容的には、はがれた大きな箇所には芝を補植したり、堆肥、ローラー、生育を促すためのシート等いろんなことをしている。その中で、あと3週間あれば相当改善できるだろうという見通 しの中で4月30日は予定通り実施する。5月8日からの20日間は、さらに抜本的な芝育成、保養の対策を講じ、気候条件も味方にしながら、芝としてはもつとも生育に適した条件ということで、ほぼ完成できるだろうという見通 しの中で、5月8日以前の2試合を含めて今後予定通り実施していきたい。

――4月30日以降のホームゲームは開催する方向ということだが、いつまでに最終決定をするということは考えているのか?

金村GM 現在が最終決定とご理解いただいて結構だ。

 


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