2004.9.26 J.LEAGUE DIVISION 2 第36節
モンテディオ山形 2-1 サガン鳥栖
前半0-0 後半2-1
入場者数:6.079人
得点者:49'井上(山形)、79'星(山形)、80'伊藤(鳥栖)

 前節から中2日で行なわれた試合。モンテディオは左サイドバックの内山を井上に代えただけの布陣で臨んだが、疲れからか全体的にやや動きが重かったことと、自陣で厳しさを増す鳥栖のマンマークで、前半はチャンスが少なく、シュートも4本にとどまった。

 後半早々からコーナーキックを得るなど相手陣内に攻め込んだモンテディオは、4分、左の宮沢からのクロスをゴール前の大島が左足でボレーシュート。これはミートしなかったものの、なおも相手ディフェンダーと競り合うとボールがルーズの状態に。そこへ飛び込んで来たのが井上。左脚で蹴り上げると、ゴール右へ転がる先制弾となった。

 その後、19分にモンテディオは林を投入。鳥栖も両ウィングバックが高い位 置に張るパワープレーを見せたが、後半34分、攻め上がった鳥栖のリベロ・佐藤陽彦が持ち場に戻る前に、星が中央へ。大島がラインの裏に縦に入れたボールに合わせて飛び出し、ディフェンスラインを割ってフリーになったところでシュートをたたき込んだ。

 しかしその直後、処理を誤ったボールを鳥栖・伊藤にさらわれ、そのままゴールを許し、再び1点差に詰め寄られたが、その後は落ち着いて時間を稼ぎ、2−1で逃げ切った。

 後半の45分は、相手の2本に対して18本のシュートを放ち、攻撃では圧倒したが、直後の失点は課題を残した。

 モンテディオは第29節の甲府戦以降、6勝2分けと好調をキープ。次節は甲府戦。天皇杯を1週はさんで大宮、京都と対戦が続く。J2は残り8試合だ。



■井上 雄幾 選手
 今までちょっと出してもらえない時期もあって、チャンスをもらったところで結果 を出したいなとは思っていました。前半は押さえ気味に、本当にチャンスの時にだけしか前に行かないようにしていました。後半は相手がバテてきていたのが分かったので、ちょっと攻撃的にいってみようかなと思いました。ゴールの予感をすごく感じて。
  自分のゴールで「緊張がとれた」とヒーローインタビューで言ったのは、変な緊張があって、まだ積極的に行けるような準備ができていなかったからです。抑えながらもあそこにいたのは積極的だったからかもしれないけど、でも、あそこにいたのは本当に来そうだったからで、たまたまいただけです。ゴールを決めた後は勢い良くできたかなと思います。勢いが余り過ぎて前目になっちゃうのも少し怖かったというのが自分の中ではあります。まだ試合は終わっていないわけだし、また一から守備をやろうかなと思いました。あまりバランス崩さないようにしていこうかなと思ったんですけど、やっぱり勢い余って行っちゃう部分もありました。
 監督とか他のチームメイトからも、抑えろとか、あまり行き過ぎるなと言われました。相手はマンマークなので、後半はずれてきたというか、ずっとついていくのは難しいです。それで後半、甘さがちょっと出てきて攻撃しやすくなったというのはあります。寄せとかが甘くなっているのかと思いました。
 (左サイドのスペースを相手に使われたことに関しては)取られてもちゃんと戻ってこれるところにポジショニングしているので、格別 問題ではないです。
 精神面については、地味に座禅とかを組んで、お寺は行かなかったけど、知り合いに毎朝お経を読んでいる人がいて、「まずは心から」という事で。自律神経に乱れがあると、関節とか筋肉とかほぐれなかったりして身体もいい方向には行かないみたいです。毎朝そんなに長くはやらないですけど、5分とか10分でもやるようにしています。仙台戦が終わってからここ1ヶ月くらい。今朝も家でやってからきました。本当にそれをやってるだけで体の動きが全然違います。1日楽しくやっていけるというか、物事を同じラインで見れるというか、高ぶって見たりとか落ち込んで見たりとかじゃなくて、いつも同じように見れる。
 苦しんだ時期も過去にあったけど、若かったから乗り切れた部分もあって。20歳と26歳とではやはり違います。仙台戦からその後が長く感じましたね。結果 は出せたけどまだまだです。ホッとしている立場じゃないです。これからまだまだ頑張るというアピールをしていかないといけないです。
 ゲンを担ぐじゃないですけど、信号は赤で渡らないとかあります。おーし(大島)には俺が精神的に落ち込んでいる時も助けられています。別 に励ましたりするわけじゃないんだけど。
 残りの試合、緊張した試合に勝って自分を高めていきたいです。試合にも勝って、自分も勝って成長したいです。

■星 大輔 選手

 (ゴールが)決まった瞬間は、無我夢中でやっていたのであまり憶えていないんですけど、入って良かったです。キーパーがいいタイミングで出てきていたので、交わそうかなと思ったんですけど、キーパーの手とか足とかに引っ掛けられたら嫌だなと思ってダイレクトで打ったんです。いろいろ考えられる余裕があったというか、冷静ではあったと思います。コースも見えていました。
 (ゴールの後のパフォーマンスは?)いや、あれは☆マークじゃないんですよ、前もRushに書いてあったんですけど(笑)。あれね、実はベッカムの真似をしたんです。確か2002年のワールドカップのギリシャ戦でフリーキックを決めて、それでベッカムがやったポーズなんです。「あ、かっこいいな」と思って。ま、結構プリンスなので(笑)。
 (今日はシュート8本でしたが?)そうなんですよ(笑)。その前にもいっぱいチャンスはあったので、そこで決めたかったんですけど、数多くシュートを打って、次は決めてやろうと思っていたので、それが良かったんじゃないかなと思います。
 前半は、ちょっと攻めあぐねたんですけど、後半はボールがよく動いていい攻撃ができました。いつもどの試合も後半の半ば過ぎぐらいから相手は(運動量 が)落ちてくるんですけど、僕たちは日頃からフィジカルもしっかりやっていたので、「相手が落ちてきたらここからだ」という、そういう気持ちがいつもありますね。今日もそういう感じがしました。
 (キャンプから徹底的にフィジカルを鍛えた成果が出ている?)キャンプもそうだったんですけど、シーズンに入ってからも、監督も「第3・第4クールに入ったらこれが活きてくるから頑張っていこう」と、そういうテーマを持ってトレーニングをしてきたので、そういうのが今生きてきていると思います。
 (次節以降も)1試合1試合を大事に、気持ちを前面に出して戦っていけば結果 がついてくると思うので、頑張りたいと思います。残りの試合は本当に気持ちですね。いろいろプレッシャーはあると思うんですけど、気持ちで負けないで、強い気持ちを持って戦っていきたいです。みんなが頑張っている結果 が、今のこういう結果になっているので、これを続けていけば、もっとどんどん勝っていけると思います。試合に出ていない選手も強い気持ちでやっていると思いますし、僕たち出ている選手もそういう選手に負けないという意識を持って、練習の中から戦いというか意識が高まってきているので、チームもどんどん強くなってきているんだと思います。これからも負けられないので、強い気持ちを持って、絶対に勝つんだという気持ちで戦います。相手は意識しないで自分たちのサッカーをしようと、そういう気持ちを持っていけば結果 はついてくると思います。
 (サポーターに一言)これからも一緒に戦ってください。よろしくお願いします。


■桜井 繁 選手
 いい形で2点取れましたが、1失点は余計だったかなと思います。(連勝は)みんなの意識が統一されていて、DFが特にいいので、それがいいんじゃないかと思います。
 残り試合も1試合1試合しっかり戦って、J1に行けるように頑張ります。


■小林 久晃 選手
 ここで負けられないという気持ちが相手よりも強かったというのが、一番大きいと思います。ディフェンス面 ではいつも通り、最初はある程度は前からいって、15分くらい経ったらしっかりと3ラインを保ってやろう、ということを言われていました。ディフェンス面 に関しては問題はなかったと思います。
 前半は相手がガチガチに引いて守っていたので、逆にボールは回していたけども相手のペースになっていたのかなという印象があるので、もうちょっと長いボールを使って大島と梅田さんに当てた方が良かったと思います。
 後半は裏であったり、ポストプレーヤーに長いボールが通っていたので、そこでしっかりキープしてくれたというのが一番大きいと思います。
 (引き分けをはさんで6連勝ですが?)そうですね、でも大宮も勝って差は縮まっていないので、まだこれからです。やっぱり、気にならないと言ったら嘘になっちゃうので(笑)。でも、それよりも1試合1試合、勝つことだけを考えています。


■迫井 深也 選手
 勝因は、前半を難しい状況ながらうまく乗り切れた事だと思います。前半は相手の守備の意識が高くてなかなかうまくボールが前線に回らずにカウンターを喰らう場面 もありました。すごく相手の守備が組織されていたと思います。
 1点目が後半の早い時間に入ったことで相手も動いてきたので、それからスペースができ始めた事が大きかったと思います。相手が前に出ざるを得ない状況を作れたということですね。
 とにかく(ディフェンスの)4人で0で抑えることを意識して、ということは話をしていたんですけど、今日は自分自身、2点目を取った後のすぐの失点だったので、そこは気が緩むところをしっかり締めて0で抑えていきたかったです。2点目が入って、自分自身は集中していたつもりなんですけど、まだ心のどこかに気が緩んだところがあったところを突かれたと思うので、これから修正を大いにしていかなければいけないです。
 (失点の場面は?)相手からのを僕が処理して、判断を誤って相手にボールを奪われてそのままいかれたという形です。
 (引き分けをはさんで6連勝ですが?)勝っていることがいいことだと思いますし、今日は自分自身としても大きな教訓として、次からまた大切な試合が一戦一戦待っているので、集中していきたいと思います。


■大塚 真司 選手
 (試合前の指示は?)鳥栖というチームに対して、自分たちの基本的なプレー、コーチングだとかボールが来る前の準備だとか、しっかりと基本的なことをやって粘り強く戦っていこうという指示でした。それはしっかり守られていたと思います。
 前節で勝ったからそれで落ち着くんじゃなくて、やっぱり1試合1試合で成長していかなければならないんだと淳さん(監督)が言ってくれました。ここでまた自分たちのいいプレーをしていい結果 を出してという、1試合1試合の積み重ねなので、そういう気持ちでみんな戦えたんじゃないかと思います。(前節の勝利で)自信を持つところは持って、しっかりとした気持ちで臨めて、それでいい結果 が出たと思います。
 相手はマンマークで完全に引いて取ってカウンターという形だったので、そこを粘り強くというところで、確かにミスもあったけど、失点はしなかったしチャンスも作れたし、前半は前半でそれなりの戦い方があったと思います。それがあったから後半、相手の動きも落ちて、どんどんスペースができてボールも動くようになったと思います。
 (失点について)それはまた課題が出たというか。2−0になった時点で全体の、みんなの足が止まってしまって、気持ちもちょっと止まってしまったところがあったので、そこでもう一回、意思統一をグラウンドでして、しっかり戦って0で抑えなければならなかったと思います。
 (勝ちぐせがついてきた?)負けてないからそうなのかも知れないけど、さっきも言ったように、一つ一つの試合で成長していかなければならないと思うし、自分自身ももっともっと良くなるようにやっていこうと思っています。その結果 、最後にいい結果が出ればなと思っています。
 (サポーターに一言)今日もすごい声援をいただいて、前半はちょっとやきもきさせるような展開だったと思うんですが、後半は自分たちの戦いができてともに喜べたので、これからも後押ししていただいて、ともに頑張りたいです。


■宮沢 克行 選手
 (勝因は)先取点じゃないですかね。気持ちの込もったプレーで、自分のボールにしてそれをシュートしたという形で、チームのみんなの気持ちと、ディッキー(井上)の気持ちがひとつになったと思います。
 得点場面が、高い位置でボールを奪ったりしてからのプレーだったので、それが理想だと思います。でも、相手が引いている時に、もうちょっと攻め方を変えるだとか、ロングボールを多くしても良かったかなと、みんなで話しました。
 (井上選手とのコンビネーションについて)仙台戦(第27節)の時は、ディッキーがよく上がっていたので、前半はそれを少し注意してとは言いました。でも、今日も持ち味がすごく出ていたと思います。お互いに声を出して、今日はディッキーからすごく声が出ていて、僕がポジショニングをチェンジするというか、気を付ける様にしていました。問題なかったと思います。
 (2得点目直後の失点について)そういうところで、監督が言っていましたけど、一回気を引き締めてまたみんなで同じ様なプレーができないといけないなということはありました。1点目の時はまだ引き締めていけたんですけど、2点目ではホッとしたというのがあったかもしれないです。
 (セットプレーでの得点がしばらくないですが?)今日もセットプレーは大事にいこうとは言われていましたけど、本当にこれから勝っていく上で、セットプレーで点を取るのと取られるのでは全然違うので、セットプレーで点を取って、相手に取られないようにするというのが今後のカギになってくると思います。
 (昇格したチームに在籍していましたが、山形にもその時のような雰囲気が?)そこまであまり考えていないです(笑)。新潟の時と浦和の時も感じは全然違いましたし。山形はチームの雰囲気がいいです。第4クールですし、これから苦しい戦いになった時に、本当に勝ち点を取っていけるか、(勝ち点を)1でもいいから取っていくことが大事だと思います。今日みたいにたくさんの人が応援に来てくれて、それが本当に力になっていると思います。
 (昇格争いで、試合数が少なくなったときに一番気をつけないといけないのは?)一戦一戦、その試合だけを考えてやることだと思います。その中でも大事なのは、今日のように久しぶりに出てきた選手が点を取るとか、林みたいなラッキーボーイ的な運を引き寄せる力を必要とはしますね。でも、その運を引き寄せるのは日頃の練習の努力だったりするので、僕たちがやっていくことが、これからの粘り強い戦いに繋がると思います。


■大島 秀夫 選手
 前半は相手が引いて守っていたので、なかなかスペースがなくて受けどころがなかったんですけど、後半は相手の足が止まると思っていたし、実際に後半はいい流れで点を取れました。
 (井上選手は)怪我もあったけど、そういうのを克服して努力したからこそ、今日点が取れたんだと思います。
 (梅田選手とのコンビネーションについて)梅さんは大きいですけど、動いて裏を狙ったり、もちろん体も張れるし、お互い役割を交換しながらとかうまい具合にできているかなと思います。ターゲットが2つできるということは相手も嫌だろうし、だからと言って裏の動きがなくなると良くはないんですが、そこも梅さんとお互いに気をつけてやるようにしています。
 (くさびの動きをかなり意識した?)そうですね、僕らのところで起点を作って2列目からどんどん飛び出していったりという話もあったので、意識はしました。個人的には相手にボールを触らせないぐらいのポストとかキープをしたかったんですけど、何回か取られた場面 もあったので、個人的には今日の自分の動きには納得はしていないです。


■梅田 直哉 選手
 勝ち点3を取れたのが良かったと思います。
 守備に関しては1点取られたというのがあるので、得点した後の大事な時間をうまく0に抑えなければいけないですし、前半からシュートチャンスをもっと多く出して、ゴール前に行くほうが良かったかなと思います。ちょっと前半は鳥栖の方に勢いを持っていかれたという感じがありました。僕自身も今日はあまりシュートを打っていないので、もっと前を向いてシュートを打てればなと思いますし、どんどん厚みのある攻撃をやっていきたいなと思います。
 (監督の指示は?)自分にくさびを当てて、違う人に落として。3人目の動きでうまくマークをずらすという事でした。しっかりボールをキープして、他の選手が上がってきたのを見計らってタメを作って、という感じです。鳥栖は一人一人が粘り強くマンマークをやってきているので、マンマークを引き付けておいてうまくスペースを作ってあげて、2列目の永井さん、大塚さん、星君であったりが飛び出してくれればという感じで、うまくおとりになるということを考えて今日はやっていました。
 (大島選手とのコンビネーションについて)そうですね、だいぶ大島君の特徴も理解できてきているので、うまくお互いを尊重し合いながら、もうちょっとコンビを高めていければと思います。今日は僕がくさびになって大島君が裏に流れるという形が多かったんですが、相手にとってはマークしづらい形になれたのかなと思います。
 基本的には僕もポストプレータイプなので、そこをやりながら、流れることもできます。大島君のポストは安心してキープできるし、そこに当たった瞬間に僕が飛び出していくという瞬間が今日も何回かあったと思うので、そこでうまく、当てて落として次というのを考えながらやっていきたいです。ゴールキックは大島君がターゲットになってくれるので、そこのこぼれ球をうまく拾えれば、何回かチャンスもあったと思いますし。そういうのを、お互いが、ボールが来た方に競りにいくとかを決めていけばいいと思います。コンビネーションとしては遜色なくやれているとは思います。
 僕は基本的には裏に流れるというところを求められていると思うので、なんとかうまくその辺のコンビネーションを高めていければと思います。
 (サポーターに一言)大変暖かい声援をいただいているので、僕にとっても心強いですし、なんとかその声援に応えるためにも早くゴールして、皆さんに挨拶したいなと思います。

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