2004.8.21 J.LEAGUE DIVISION 2 第29節
モンテディオ山形 3-0 ヴァンフォーレ甲府
前半1-0 後半2-0
入場者数:4.462人
得点者:29'星(山形)、81'林(山形) 、89'林(山形)

 ともに4−4−2。1点を争う試合内容が予想されたが、サイドを制したモンテディオが快勝した。
 試合開始後10分ほどは両チームとも中盤でのボールの奪い合い
。ゴール前までなかなかボールを運べなかったが、モンテディオはボールをつないでいくビルドアップと、相手の高いディフェンス裏へのボールを効果 的に使い、右サイドの星を起点に攻撃を仕掛けていく。
 そして29分、左から永井が中央にいれたボールを根本が受け、そのまま右のスペースに飛び出していた星にパス。星はニアポストに向かって進んでいき、キーパーが前に出たのを見て落ち着いて蹴り込み、先制した。

 後半に入り、18分に林を投入。しばらくは前に人数を掛けてくる甲府の攻撃を受ける時間帯が続いたが、これを余裕をもって凌ぐと、次第に攻撃に転じた

 後半36分には、星からのパスをゴールキーパーと競り合って拾った林が、無人のゴールにボールを転がした。林はこれが待望の今季初ゴール。決めた後、しばらくピッチの上に大の字になり、初ゴールの余韻を味わった。
 さらにロスタイム、新外国人・レがトラップをミス。これを狙っていた林がボールを奪い、そのまま持ち込んでシュート。これがダメ押しの3点目となった。

 この日のモンテディオは、前節の湘南戦から修正したという守備が安定。甲府・小倉への長いボールもレオナルドがほんど競り勝ち、攻撃の形をつくらせなかった。
 また、1−0とリードした後、前掛かりに攻めてくる相手に対しても落ち着いて対処した。クロスの出所を抑え込んだサイドのプレスに加え、ゴール前でもマークの受け渡しを慌てず、余裕を持った守備で90分間守りきった。

 甲府はディフェンスラインに新外国人のレを今季初めて出場させ、連携が不安定だったことに加え、サイドバックが上がったスペースを利用され、モンテディオにクロスの機会を数多く与えてしまった。



■林 晃平 選手
 やっと決まりました(笑)。いや〜、もう良かったです。嬉しかったです。やっと決めれた、って感じです(笑)。1点目は、ちょっと焦りました。(キーパーを)抜いた後に、ちょっとボールが滑って、当たり損ねたんですけど、見たらゴールに入っていて、みんなが「ワー!」って言っていたの
で。「良かった〜、入った〜」と思って。悩んでいたというか、周りからも「早くゴールして下さい」とか、そういう声もあったし、周りの選手とかスタッフの人たちにも言われるし(笑)、ちょっとプレッシャーというか「早く入れないと」っていう焦りはあって。寝ていても夢で出てきました。夢ではゴールしているんですよ(笑)。だから、なかなかうまくいかないな〜と思って。(取れる時は)たぶんこんなものなんですよ。プレッシャーからは解放されたかなとは思うんですけど(笑)。使ってもらって、25試合ですか? それだけ使ってもらっていて、点を取れていないっていうのも我慢して使ってもらっていたので、得点出来て良かったです。
 本当にやっとですよ。長かったです。監督からもずっと、裏に抜けろという指示をもらっていて、それは僕のプレースタイルだし。点を自分が取れるか取れないかは関係なく。裏に抜けるだけでも、走れる選手がいるだけでも、状況は変わるだろうし。僕はそんなにポストプレーとかは出来ないですよ(笑)。流れの中でスペースが空いたら入れてくれれば、僕が走るという感じなので。
 1点目は、パスが出て、ちょっと長いかなと思って、僕も一度スピードを落としたんですよね。キーパーが出てこなかったので、これは行けると思って裏にそのまま抜けていって。相手の背後をつけて。相手のミスもあるんですけど、あれは。そこを突けて取れたので良かったです。
 2点目は相手のボールを奪ってそのまま。キーパーが出てきて、ピッチも濡れていたし、そのままボールをチョンと浮かして。ボールを相手のディフェンスの選手が持ったときに、「ああ、これは取れるな」と思って。あそこは試合に出る前から見ていてちょっと怪しいなと思っていて(笑)。自分が出た時にどの辺を突いていったらいいかなと、そういうのはやっぱり見ているつもりなので。今日はたまたまあ、誰が見てもたぶんあそこを突いていけばいいとわかると思うんですけど。チームの選手同士もあんまり連携が良くなさそうでしたから。
 (今日はずいぶん走り回っていましたよね?)はい。ちょっと疲れました(笑)。最初に1-0の状況で入ったので、守備の方をきっちりやれという監督の指示で。攻撃面 の指示はなかったんですけど、とりあえず、守備から入って、チャンスがあればそれをモノにしろって言われました。
 (惜しいミドルシュートもありましたが?)あの1本でノれたというか、シュートを打つことで、チームの状況も変わるかなと思って、前に前にという意識で打ったんですけど。
 途中から入って、一番最初にボールに触る時はやっぱり、気にしています。でも、今日のファーストタッチは憶えていないんですよね(笑)。たぶんうまくいっているはずなんですよ。


■星 大輔 選手
 今日は攻守ともバランスが良く、勝てたのもその結果だと思います。僕は、いつも通 りスペースへの飛び出しを狙って、それと、相手の両サイドが空くということだったので、シュートだったりセンタリングだったり、そこを狙っていきました。誰からのボールだったかちょっと分からないんですけど(大島からのパス)前に1本外したので、何とか次は決めようと思ってシュートしました。
 これで今季3得点目ですけど、開幕前に「得点目標10点」と言っていたので、これからも少しでも目標に近づけるようにと思っています。でも、チームの勝利が一番なので、チームが勝って、その上でチームの得点に自分も絡めたらいいです。順位 は本当にだんご状態ですけど、あまり順位は気にしないで1試合1試合を大事に戦っていきたいです。


■桜井 繁 選手
 チームとしては3−0という結果で良かったと思います。完封で嬉しいです、久しぶりで、もう。何回も出来そうなチャンスがあって出来なかったので、僕は何もしてないですけど嬉しいです。これでみんな、また勝ちのイメージがつかめたと思うので、勢いに乗っていきたいです。
 1−0の段階で、バランスを考えて出来たっていうとこじゃないですかね。この間は1−0で勝っていても、バランスを考えないで何も変えないで普通 にプレーしていたので、今回はバランスを崩さないようにディフェンスをまずしっかりやろうということで。この間は、後ろとか準備出来てないで、リズムも何も変えないで、勝っているにも関わらず0−0と同じような戦い方をしていたので、今日は1−0になって、慌てないでしっかりバランスだけとって、カウンターを食らわないように、というような。特にカウンターには気をつけてやっていたので、リスクマネージメントして守れたと思います。
 (守備の意識が高かった?)そうですね、僕のところにはシュートらしいシュートはほとんど来ていないので、僕は何もしてないです。ディフェンスが本当にバランスよくやってくれたので。すごいそれが、ディフェンスがよくできていたということを表しているんじゃないかと思います。でも、1−0の時は結構、厳しいっていうか、プレッシャーを感じる中でやっていましたけど、でもいい時間に2点目、3点目を取ってくれたので。
 (甲府の攻撃について)結構早い段階で縦に入れてきて、2列目とか3人目とかが飛び出してきてたので、そこのところを慌てないでしっかり対応しようと思っていたんですけど、前半の最初のところで、結構きわどいのが何本かあったので、そういうところをもう一回修正して次に臨みたいと思います。


■内山 俊彦 選手
 ここのところホームで勝てていなかったので、ホームで勝ちたいと思っていました。守備の意識がみんな高かったことと、これまで1得点後になかなか取れないでいた追加点が取れたことで勝ちに繋がったと思います。なかなか2点目が決められないでいたので。最初から守備の意識を高くして失点しないことがゲームプランとしてあったので、プラン通 りに出来たんじゃないかと思います。
 自分のプレーはいつも通りで、いいところも出せたと思います。チャンスにはサイドからの攻撃も出来たので。でも、チームのプレーに徹して、みんなが勝つという意識を高く持って戦ったのが一番の勝因です。


■迫井 深也 選手
 いつも通りやれたので、良かったと思います。普段やっていることが、出来てきたかなと思います。
 (あまり経験のない右サイドバックでの起用だったが?)そうですね、サイドバックで出場したのは1年目のJ1の試合でしたから、4年ぶりですね。このチームではほとんど経験がないですけど、前半は守備的に行って星のサポートをするように、バランスを崩さないようにという指示でした。久しぶりにこういうポジションというのはあったんですけど、まあ、やることは変わらないです。
 守備では、相手のサイドの選手を抑えて、攻撃ではうちのチームの得点頭の星くんを気持ちよくプレーさせてあげられるように、と(笑)。
 (非常に惜しい根本選手へのクロスもあったが?)まあ、あそこは根本くんが(笑)。いつもコミュニケーション取っているし、ああいうところに飛び込んでくれるのがネモ(根本)だったから、うまく出せてよかったと思います。
 (上位との対決で、チームの雰囲気は?)僕の場合は、もちろんチームのこともそうですけど、こういう大切な時に出場ということで、普段あまり出場の機会がなくて、とにかくチャンスだし、負けている試合の次だったので。とにかくチームの底力を発揮しなきゃいけない時だったので、うまくチームのみんなで勝利することがで出来て良かったと思います。


■大塚 真司 選手
 まず負けられない試合だったということで、みんなが試合前から高い緊張感を持って「絶対勝つんだ」という気持ち、それがしっかりグラウンドで表現できた、それに尽きるんじゃないかなと思います。
 自分としてはまず自分のできること、相手のセカンドボールを取ったり、1対1を粘り強くやってボールを奪ったりということで、そういうところからチームに貢献していこうと思って、そんな中で、周りのみんなもしっかり1対1だったりセカンドボールだったりをしっかりやって、そういう中で徐々に自分たちにペースが来て、本当にいいゲームができたと思うけれども、やっぱりこれを続けていかなければいけないということで、44試合長いんですけど、できるだけこういう気持ちを保って、大切に戦っていきたいです。今日は1点取った後、確かにしっかり守っていたんですけど、一人一人がしっかりボールを奪うんだという気持ちがあったし、その中でゴールを目指していたので、戦い方がチームの中で、グラウンドの中でしっかり出来ていたので、いいゲームだったんじゃないかと思います。「誰かが奪ってくれる」じゃなくて、自分が奪うんだという気持ちを11人が持って、それが結局、3点のゴールにつながったんじゃないかと思います。
 (迫井選手との連携は?)すごい落ち着いてやってくれて、自分も近くで安心してプレーができたというのもあったし、太田さんでももちろんやりやすいんですけど、迫井でも全然問題なく、助けられました。
 (ゴール前での決定機を活かせなかった場面が何度かあったが?)そこで、いつもは決められないで追いつかれてという展開だったんですよね。でも、そんな中でもチームが決定機を外しても、全然誰もが下を向くことなくしっかり自分の仕事をして、そして2点目、3点目が生まれたということで。決定機を外したことはそんなに大きな問題じゃなくて、その後の自分たちの戦い方がしっかりできたということが良かったです。


■宮沢 克行 選手
 移籍してからホーム初勝利でした。“ホーム戦で勝ち”というのは待ち望んでいたことなので、率直に「良かった」というのが感想です。サポーターのみなさんが喜んでくれて嬉しいです。今日のゲームプランは、監督がいつも言っている通 りパスを繋いで、「しっかり0で抑えて行こう。前半失点0で行こう」と。そして、これもいつも言う「サイドアタックで攻撃しよう」、それがうまくいったんだと思います。そして、2点目3点目は晃平のいいところが出ました。相手の集中も切れていたので。2点目を加えたころからですけど、もう、相手の集中は切れてると感じました。
 今日は1本シュートを打ちました。後半開始直後、ゴール前が空いたところを頭で。狙える時にはそのチャンスを大事にすることで、サポーターのみなさんからも、より、自分たちのやる気を認めてもらえると思います。


■根本 亮助 選手
 精一杯頑張りました。良かった。…本当に良かったですよ。ちょっとよぎりましたよ、湘南戦が。
  (監督の指示は)いつも通り、(フォワードが)2人とも引いたらダメなので、一人が裏に行って、ということでした。その仕事が僕の仕事で、裏に抜けるのが持ち味なので、全部が全部じゃないんですけど、その辺は心掛けて。途中ちょっと疲れて、2人のコンビネーションがちょっと、距離が離れちゃったところがあったんですけど。結構、おーさん(大島)の方を見るようにはしているんですけど、前半の中盤あたりぐらいかな。始めに飛ばし過ぎちゃって。やばかったです、ホント。クラックラなってました。でも、今日は調子良かったです。決めれるチャンスがあったので、そこはまた練習してきます…。
 (1点目のアシストについて)前に(星が)いるっていうのは分かっていて、ターンして、ディフェンスがちょっと食いついていたので、食いついていなかったら自分で行こうと思っていました。いいアシストが出来て良かったです。
 (必死にボールを追いかける姿が印象的でした)はい。攻撃のためにジャブを打っておきました(笑)。やっぱり、フォワードはライバルが多くてチャンスも数少ないチャンスなので、一生懸命頑張ろうと思ってやったんですけど。でも、プレー自体は悪くなかったし、あとは最後のフィニッシュだけだったので。簡単に使えるところは簡単に使って。別 にサポートの選手がいるのに、無理な体勢で、難しい方にパスしないで、チームを考えて、簡単に落とすところは落とさないといけない場面 が何回かあったので。今日は調子自体は悪くなかったので、良かったです。


■大島 秀夫 選手
 今チーム状態として、この前負けてちょっと勝ち点が開いたんですけど、また最初から全員でいこうという気持ちが全面 に表れてアグレッシブな試合が出来たと思います。
 理想はスペース使って、モビリティというか前にどんどん出て行って。でも、今日はちょっと。決定的なところがあったのに決められなかったので。チームの勝利は一番ですけど、フォワードとして自分が点を取れないと、やっぱり。今日は特にチャンスがあったので。
 去年よりは得点が多いのは、言葉では何て言えばいいかわからないけど、「ここで待っていれば…」とか自然に身に付いてきているんだと思います。それと、味方を信じているので。他の選手のこともこれだけ一緒に練習していればお互い「ここでどうしたいか」というのも分かるようになりますし。得点はできるだけしたいけど、でも、そんなに欲はないです。順位 的にはここがヤマで、ここで次に負けると順位争いからちょっと後退するので負けられないです。1試合1試合をトーナメントのつもりで全員で戦います。全員で戦うのが山形の特徴なので。

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